君はバスケットボールが好きか?
川崎ブレイブサンダース Advent Calendar 2018の第17日目に寄稿します。
昨日の第16日目は、吉田リョータ@クソガキさん(ryouta_bsk_0521)による『初心者講座』でした。
この記事を読みに来てくださり、ありがとうございます。
私の名前はあやめと言います。
都内の大学院に通っていて、今は修論の提出直前で死にそうになっています。
(提出まであと1か月しかないのに、まだ1万字しか書いてない…)
さて、今日はかなり個人的な話をしたいと思います。ざっくり言うと川崎ブレイブサンダースとブレサンファミリーのお陰でバスケとの向き合い方が変わった話です。
長くなってしまったのですが、お時間がある方はそのまま読んでくださるとうれしいです。
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私がバスケットボールを始めたのは、中学1年の4月でした。
父の中学時代の恩師がたまたま私の通う中学校に赴任していて、私を見るなり「お前の娘は背が高いな、これはバスケだな」という鶴の一声で、私のバスケットボール部入りが決まりました。
(ちなみに当時は167cm、そこから中学3年間でさらに身長が伸びて今では176cm)
練習はとても厳しく、一緒に入った同級生は全員辞めてしまいました。
ですが、自分は練習はきついと感じていたものの、辞めたいと思ったことはありませんでした。
初心者で訳もわからず、ついていくので必死だったのだと思います。
この時の顧問はバスケット界では有名な方だったらしく、ジュニアオールスターやウィンターカップのお手伝いをやらせてもらったりしていました。
同世代のプレーを見ることは勉強になりますし、大変刺激を受けました。
余談ですが、ジュニアオールスターに見に行った時にずば抜けて上手い、衝撃の1つ上の男子がいたのですが、それは横浜ビーコルセアーズの田渡凌選手です。
私と先輩が田渡選手とすれ違ったときに、先輩はちゃっかり握手してもらっていたのですが、私は恥ずかしくて「握手してください」と言えず…笑
あの時は惜しいことをしましたが、今でも田渡選手が活躍しているのを見ると、とても嬉しい気持ちになります。
話を戻します。
この顧問の先生は残念ながら私が中学2年で異動してしまい、後任の先生はバスケ未経験者だったため、自分たちでメニューを考えて練習をしていました。
ですが、大会では思うように結果が出ないまま、私の中学生活は終わりを迎えました。
高校では甲子園の憧れから野球部のマネージャーになりたい、と思っていたのですが、バスケ部の勧誘がすごくて、その熱意にほだされて高校でもバスケ部に入部することになります。
どのくらいすごいかというと、毎日昼休みになるとバスケ部とバレー部の先輩が教室に来て私の机を囲んで勧誘するという、まさに漫画みたいな勧誘でした。
ですが、部活は高校2年の冬で辞めます。
原因はいろいろありますが、端的に言うと人間関係のこじれとそれに伴い、思うようにプレーができなくなったからです。
「これを落としたらまた責められる」というプレッシャーから、センターなのに、ゴール下を落とすようになり、レイアップを外すようになる。
それに伴って周りもどんどん冷たくなっていく。
本当に金縛りに遭ったみたいに体が動かなくなるんです。
抜けられない悪循環に陥っていきました。
部活を辞めた後は、それまで部活があって出来なかった友人と遊びに行ったり、受験勉強に専念して無事大学生になれました。
大学でも一応バスケサークルに入るのですが、飲み会が多いサークルだったのと活動日がまちまちで予定が合わず、ほどなくして行かなくなります。
メンバーは良い人たちだったんですけどね。
学費を稼ぐためにアルバイトを掛け持ちしていたのもあって、サークルに行けず徐々にフェードアウトしました。
こうして13歳からバスケットを始めて、22歳頃までの約10年間、バスケットボールに対して、残念ながらあまり良い思い出ができないまま過ごすことになります。
はっきり言って、「楽しい」と思ったことがほとんどなかったんですよね。
全体的にはキツい、つらい思い出の方が多い。
じゃあ、何故バスケットから完全に離れなかったのか、という疑問が湧くと思いますが、それはバスケットボールという競技を嫌いになったわけではないから、です。
どんなにつらいことがあっても、嫌な思いをしても、結局バスケットを嫌いにはなれなかった。
そんなこんな言っても、やっぱりバスケやりたかった。
何となくぐずぐずした気持ちを抱えていた私に転機が訪れます。
大学卒業間近の3月11日、初めて川崎ブレイブサンダースの試合を見に行きました。
きっかけは知り合いが余っていたチケットをくれたことでした。
Bリーグの試合は開幕戦のテレビ放送で見ていて、演出の豪華さと「バスケが地上波のゴールデンタイムにやってる!」と感動したのですが、そこから足を運んで観戦とまで行かなかったんです。
なんせそれ以降Bリーグのことはメディアにほとんど取り上げられないのですっかり忘れてたんですよね。
まあチケットもらえるならせっかくだから行ってみるか、と特に前情報も仕入れずにノリで観に行きます。
この日は珍しい100点ゲームの試合だったのもあって、とても印象に残っています。
どの選手もとても格好良かったのですが、一際目に留まったのは0番を付けた藤井祐眞選手でした。
縦横無尽にコートを駆け回り、身長差をものともしない強気な姿勢は私とは全く違うスタイルの選手で、見ていてとても気持ちがいい。
私が知っているバスケの試合とは全くの別物でした。
この日からせっせととどろきアリーナに通い始める日々が始まります。
そして、バスケって見ていると自分もやりたくなりますよね。
その時にツイッターでたまたま「川崎ブレイブサンダースのファンの方々でバスケをしよう」という投稿を見かけて、いちかばちかで飛び込んでみました。
参加者の皆さん、とても良い方たちばかりで、とにかく大人。紳士淑女。
それまで個人参加型のバスケに何回か参加したことがあるのですが、勝ちたいという気持ちが強すぎてスタンドプレーに走る人、結構いるんですよね。
案外経験者の方がそうなっちゃう。不思議ですが。
誰かがシュートを落としても険悪な雰囲気にならない、負のプレッシャーのかからないバスケって多分初めてだったと思います。
初めて心の底から「バスケが楽しい」と思いました。
今でもたまに参加させてもらっていますが、気心の知れている人とやるバスケってこんなに楽しいんですね。
今では別のツイッターを通じて知り合った方たちとバスケをやりにいったり、ずいぶんと積極的になったと思います。
それまでは誘われてもあまり気乗りしないで断ることも多かったので、自分にとってはかなり心境の変化がありました。
川崎ブレイブサンダースを見に行かなければ、こんな素敵なブレサンファミリーに出会うこともなかったと思います。
もし、誰かに「君はバスケットボールが好きか?」と聞かれたら、今なら間違いなく
「大好きだ」
と答えると思います。
バスケットボールをやって良かった。
長くなりましたが最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
いつもお世話になっている皆さまには、心から感謝申し上げます。
明日はSak(Btsaki)さんによる『「応援」について思うこと』です。